BGG
4人 1回目:3位 2回目:3位
 素晴らしく美しいゲーム、というのが現時点での感想。見た目が、というよりも構造が。ルールはシンプル過ぎてプレイするまで全く意味がわからない。プレイすると「そうか!」と色々気付く。
 会社の「価値」を表現する要素は3つ。「株価」「グループ企業の勢力図」「成長度」これらは当然密接に関連するものの1つの要素の増減が残り2つに直接作用する事はない。ボードはそれらの情報を表示する機能を持っているに過ぎず、「価値」の実体はプレイヤー間の「思惑」の中にのみ存在する。
 ここでいう「思惑」とは、手札情報を元にした2,3手先の情勢の変化予測と、場の空気の2つを根拠とする資金運用の計画(皮算用)のこと。もちろん思い通りにはいかないので対応策も少しは考えなければならない。
 シンプルなルールとコンポーネント。手番で出来る事は少ないにも関わらず考え出すときりが無い点。序盤からゲーム終了にかけての盛り上がり。収束性の良さ。
 好き過ぎる。
 私の中の殿堂入りゲームである「モダンアート」や「ムガル」に通じる「良さ」があると確信。1回だけのプレイでは何も分らない点、見た目が非常に抽象的(私は好きです)過ぎる点、株トークンが判別しにくい点、と欠点が無い訳ではないですが、そんなもんどうでも良いと思える位の素敵ゲームだと思います。
 流通してる内に確保しておくのが吉。そんな気がします。